アイコン 阿蘇山中岳 小規模噴火 「噴火警戒レベル2」火口周辺警報継続 白い噴煙続く

 

 

熊本県の阿蘇山で16日夜、ごく小規模な噴火が発生し、噴煙が火口から200メートルの高さまで上がった。
気象庁は噴火警戒レベル2の火口周辺警報を継続し、中岳第一火口からおおむね1キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。
気象庁によると16日午後6時28分、熊本県の阿蘇山の中岳第一火口で火山灰が混じった灰色の噴煙が火口からおよそ200メートルの高さまで上がったのが確認され、気象庁は噴火速報を発表した。
火山灰が混じった噴煙は30分程度続いたが、噴石や空振と呼ばれる空気の振動などは確認されず、気象庁はごく小規模な噴火だったとしている。
阿蘇山で噴火が発生したのは平成28年10月以来。
阿蘇山では今月に入ってから、火山性微動の振幅がやや大きくなり火山ガスの放出量も増えるなど活動が高まっていた。

気象庁は噴火警戒レベル2の火口周辺警報を継続し、引き続き火口からおおむね1キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。

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阿蘇山の噴火活動に詳しい京都大学の大倉敬宏教授は「きょうの噴火は小規模なものだが、今後、地下のマグマだまりが膨張するなどの変化が見られた場合にはより規模の大きな噴火につながる可能性もあるので、今後の活動の推移を注意深く監視する必要がある」としている。
熊本県阿蘇市にある阿蘇火山博物館が設置している火口カメラの映像からは午後6時28分すぎ、火口から灰色の噴煙があがっているのが確認できる。

阿蘇の最近の活動
熊本県の阿蘇山の火山活動は一昨年2月に噴火警戒レベルが「1」に引き下げられて以降、およそ2年にわたり落ち着いた状態でしたが、今年2月から活発化した。
3月には地下のマグマやガスなどの動きを示すとされる火山性微動の振幅が大きくなり、気象庁は3月12日、火口周辺警報を発表して噴火警戒レベルを火口周辺への立ち入り規制を呼びかける「レベル2」に引き上げた。
その後、気象庁は噴火の可能性が低くなったとして噴火警戒レベルを「1」に引き下げたが、今月14日に再び「2」に引き上げた。

阿蘇山 過去の噴火と熊本地震
熊本県の阿蘇山ではこれまでに2回、「噴火速報」が発表されている。
平成28年4月14日と16日に震度7を記録した熊本地震が発生、余震は熊本地方で続き、阿蘇や久住近くから大分でも観測され、熊本地震ではまだ与信が続いている。そうした地震の影響と見られる阿蘇山の噴火。
平成28年10月の噴火は、昭和55年1月以来の爆発的噴火となり、噴煙が1万1000メートルの高さに達したほか、大きな噴石が火口からおよそ1.2キロ先まで飛んだ。
気象庁は噴火警戒レベルを3に引き上げ、火口からおおむね2キロの範囲で警戒を呼びかけた。

その後、活動が落ち着いたため、気象庁はこの年(平成28年)の12月に噴火警戒レベルを2に、翌年の平成29年の2月には火口周辺警報を解除して、噴火警戒レベルを1に引き下げた。

また、4年前の平成27年9月の噴火では噴煙が火口から2000メートルの高さまで上がり、火口の周辺に大きな噴石が飛んだ。
気象庁は噴火警戒レベルを3に引き上げ、火口からおおむね2キロの範囲で警戒を呼びかけた。
その後、活動が落ち着いたため、気象庁はこの年(平成27年)の11月に噴火警戒レベルを2に引き下げた。

カルデラ内に複数の山が連なる活火山
熊本県の阿蘇山は東西17キロ、南北25キロのカルデラ内に複数の山が連なる活火山で、その中に一宮や内牧などの町が合併した26000人あまりの阿蘇市がある。最高峰の高岳は標高1592メートル、最も活動が活発な中岳は標高が1506メートルある。
白い噴煙を上げる火口や火口内の湯だまりを見ることができる火口見学が国内外の多くの観光客の人気を集めてきた。
以上、
16日深夜から17日の朝にかけ火山監視カメラを見ていたが、火炎現象などは生じなかった。夜の映像でも、監視カメラが改修されたのか、はっきり中岳の様子が見えるようになっている。

↓今朝も白い噴煙が上がる阿蘇中岳(草千里からの監視カメラ映像)
阿蘇山

 

 
[ 2019年4月17日 ]

 

 

 

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