隣国 熟年離婚が10年で2倍増 日本は3組に1組が離婚する時代
隣国では、結婚しない女性が増える一方、熟年離婚も急増しているという。
70代の女性Aさんは昨年、離婚相談のために家庭法律相談所を訪れた。結婚後、夫の暴言と女性を見下す態度が続いたが、夫が経済権を握っていたため、顔色をうかがいつつ生きるほかなかったという。
Aさんは「最近は健康状態が悪化して、私の体も大変なのに、夫の世話もしなければならない」とし「今からでも離婚して、たった一日でも気楽に暮らしたい」と本音を語った。
老年になってからでも自由を手にしたいという「熟年離婚」が増加している。
一昔前までは、葛藤が生じても家庭を維持することが何よりも優先されてきたとすれば、最近では個人の幸せを重視する傾向が強くなり、別居、または卒婚という名で別れる夫婦が増えているという。
韓国統計庁の「婚姻・離婚統計」によると、2011年に11万4300件だった離婚件数は、10年後の2021年には10万1700件と1万件以上減った一方で、熟年離婚は2011年の7900件から2021年には1万7900件と2倍以上増加している。
両親の離婚について「大丈夫」と支持する子どもたちが増えたことも、やはり熟年離婚が増加する理由の一つとなっているという。
20年以上にわたって離婚相談業務を受け持ってきた韓国家庭法律相談所の関係者は「2000年代までは両親の離婚を受け入れられない子どもが多かったが、最近では家庭よりも個人の権利が重要という認識が広がり、熟年離婚の相談に来た来談者の10人に7人は、子どもの支持があるケース」と説明しているという。
ソウル大学社会発展研究所などが行った「ジェンダー意識調査」によると、2030世代(20代と30代)の10人に6人は「熟年離婚をする夫婦を理解できる」と答えている。特に20代女性と30代女性はそれぞれ70.8%、67.9%が「熟年離婚を理解する」と答え、20代男性も50.6%(が否定)と30代の男性55.3%に比べて熟年離婚(を否定)に対する拒否感が低いことが分かった。
離婚時に経済的に自立できる環境が昔に比べて改善された点も、熟年離婚を選択する背景となっている。
離婚の際の財産分割判決時、家事労働が資産形成に寄与した程度を高く認めるケースが増え、離婚した配偶者の年金を分けて受け取ることができる「年金分割制度」の適用対象が拡大したことで、経済的に離婚を選択できる余裕ができたことも反映しているという。
1999年に始まった年金分割制度は、婚姻中の養育と家事労働により国民年金に加入できなかった配偶者の寄与を認め、離婚時の年金を一定の比率に分ける制度で、2016年には公務員・私学年金、20年には軍人年金にまで適用対象が拡大した。
国民年金の分割受給者は、2014年の9797人から今年は5万5122人へと、5倍以上熟年離婚の増加と共に大幅に増えている。
平均寿命が延びたことで、老年層でも家父長制に基づく伝統的な家族関係を維持することに対し、懐疑的な見方が増えているという。
また、以前に比べて公平な割合で財産と年金を分割できるようになり、経済的独立が制度的にも保障される点や、現在の熟年夫婦の子ども世代は、両親の離婚を気にせず、『あなたの人生を応援する』という態度を示している点も、やはり熟年離婚が増加する原因」と見られている。
スクロール→
日本の家庭裁判所の調停や裁判から見た離婚原因
日本の離婚原因 |
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2012年版 |
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女性 |
男性 |
1位 |
性格が合わない |
性格が合わない |
2位 |
暴力を振るう |
異性関係 |
3位 |
生活費を渡さない |
精神的に虐待する |
4位 |
精神的に虐待する |
家族・親族と折り合いが悪い |
5位 |
異性関係 |
性的不調和 |
6位 |
浪費する |
浪費する |
7位 |
家庭を捨てて省みない |
同居に応じない |
8位 |
性的不調和 |
異常性格 |
9位 |
家族・親族と折り合いが悪い |
暴力を振るう |
10位 |
酒を飲み過ぎる |
家庭を捨てて省みない |
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2018年版 |
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2018年の婚姻数は59万件、離婚数は20万7千件、3組に一組は離婚。 |
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女性 |
男性 |
1位 |
性格が合わない |
性格が合わない |
2位 |
生活費を渡さない |
精神的に虐待する |
3位 |
精神的に虐待する |
その他 |
4位 |
暴力を振るう |
異性関係 |
5位 |
異性関係 |
家族親族と折り合いが悪い |
6位 |
その他 |
性的不調和 |
7位 |
浪費する |
浪費する |
8位 |
家庭を捨てて省みない |
同居に応じない |
9位 |
性的不調和 |
暴力を振るう |
10位 |
家族親族と折り合いが悪い |
家庭を捨てて省みない |