始まった100倍返し、ガザへの狂気の24時間空爆 パレスチナの歴史と現状
パレスチナ地方に住むアラブ人をパレスチナ人と称し、中東全域のアラブ人と同一。宗教はイスラム教スンニ派が多いが、ガザ地区ではシーア派のハマスが(実質)自治政府を握っている。
もともとパレスチナ人が暮らすパレスチナ地方に、英米の支援を受けたイスラエルが入植を増加させ、パレスチナ人や近隣のアラブ諸国に事前了解も取らず一方的に1948年に建国、4回にわたる中東戦争で占領地を拡大し続け、すでにそのほとんどを領土にしている。イスラエルに対して欧米はそれを認めている。
ユダヤ財閥が現在も欧米の経済や政治を動かしている。銭で・・・。
パレスチナ人の現在の総人口1200万人、うちイスラエル含むパレスチナに半分が居住し、残り半分は戦争のたびに近隣国やチリなどへ避難している。
スクロール→
↓パレスチナの歴史
19世紀 |
ユダヤ・初期シオニズム=祖国復帰運動 |
1915年 |
植民地支配するイギリスがアラブとユダヤ双方に建国を約束 |
1948年 |
イスラエル建国/アラブ猛反発 |
第一次中東戦争(パレスチナ戦争) |
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1956年 |
第二次中東戦争(スエズ・シナイ戦争) |
1967年 |
第三次中東戦争 ・ゴラン高原 ・ヨルダン川西岸・ ・(ガザ含む)シナイ半島 をイスラエルが占領(中国と同じ) |
1973年 |
第四次中東戦争(領土奪還戦争) |
1979年3月 |
イスラエルとエジプトが国交正常化、ガザ除くシナイ半島返還 |
1993年 |
パレスチナとイスラエルのオスロ和平合意(ラビン首相) |
1995年 |
パレスチナ自治政府樹立 |
1995年11月 |
イスラエル・ラビン首相、シオニストに暗殺される |
2007年 |
パレスチナ・ガザ地区でハマスが実効支配 |
2014年 |
ガザでイスラエル軍とハマス衝突 |
2020年9月 |
イスラエルとUAEが国交正常化 |
2021年 |
イスラエル軍、ガザに大規模空爆200人以上死亡 |
2022~23年 |
エルサレムのイスラム教の聖地アル・アクサ・モスクをイスラエル軍らが数回にわたり襲撃・一部破壊 |
2023年7月 |
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区内に大規模軍事侵攻開始 |
10月7日 |
ガザのハマス、一斉蜂起、イスラエル南部に進入、ゲリラ活動。 |
ハマスの作戦名は「アル・アクサの洪水」 |
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ネタニヤフ首相 /右派リクード(団結)党党首 (狂気の沙汰) |
対パレスチナ・対イラン・対シリア・対ハマス・対ヒズボラ等に対する 最強硬派。 |
政権期間1996/6~1999/7月 |
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政権期間2009/3月~2021年6月 |
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政権期間2022年12月~ |
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10月10日までに双方で2000人あまりが死亡。過去の例からしてネタニヤフ軍によりパレスチナ人は1万人以上殺害されることになる。 |
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★中東戦争は、4回とも米英が支援したイスラエルが圧倒的勝利を納め、そのたびに領土を拡張し続けた。 |
☆ 停戦の動きは、
トルコやエジプトなどが動いているが力不足。英米はイスラエルに対して無条件支援を表明し、近隣地中海に空母を派遣、まったく見通しは立たない。
これまで第3国間の和平や停戦に積極的だった北欧勢もウクライナ戦争で今ではNATO勢となり、イスラエルの動きを黙認することになる。
「ガザ」は、207万人が暮らすが、南北41キロと東西10キロでイスラエルとの境界には壁が構築された狭い区域内。
イスラエル軍は、今後、ガザのハマスの掃討作戦を敢行、どれほどの死者が発生するかわからない。
ただ、ハマスも最終戦では自爆で反撃するものと見られ、イスラエル軍の被害も大きくなるだろう。
サウジは、現在、イスラエルとの国交回復交渉に入っており、イスラエルとしても大国のサウジを無視できず、停戦に向けた動きをする可能性はある。ただ、ハマスはシーア派系で宗派が異なる。
もし、停戦に動けば、サウジのバックに中国が関係していることになる。
中国はイランとの原油取引を続けている国、
サウジが戦闘状態にあったイエメン・フーシ派(イラン支援)との戦いは停戦合意している。
サウジがこれまで敵対していたイランとも最近、国交を回復させている。当然、中国が介在している。
サウジのイエメンでの戦いはアラブ連合軍の戦闘機によるフーシー派拠点に対する空爆が主、米国の偵察衛星や各種偵察機による情報が、連合軍にもたらされ、空爆が実施されていた。
しかし、停戦でそうした協力関係も必要なくなり、サウジの人権問題を槍玉にする米国との距離は離れ続けている。
シリアに対するアラブ連合軍の空爆攻撃も最近は聞かれなくなった。一方で欧米の支援を受けるイスラエルの戦闘機によるシリア駐屯のヒズボラ陣地やシリア軍に対する攻撃が報じられている。
英米軍が参戦すれば、
イエメンのフーシ派が米軍資産に対してロケット砲やミサイル・ドローンで攻撃すると表明
イラクの第二会派で民兵組織「征服連合」を率いるハディ・アル・アミリ氏(イラン・シーア派に近い)も同様の発言をなしている。
レバノンのヒズボラ(レバノン南部を実効支配)は、すでに旧レバノン領土のイスラエル陣地や入植者施設などをロケット砲で攻撃している(ただ、イスラエル軍から倍返しで反撃を受けている)。
☆攻撃、反撃、報復の連鎖循環では戦争をなくすことができない。憎悪の再生産の歴史。
☆世界の統治者はエネルギーをもてあましており、全員、宦官がふさわしいようだ。
<イスラエル軍 ガザ・100倍返しの24時間空爆>
ガザ地区の電力は、その80%のイスラエルからの供給は遮断され、20%の自家発電だけとなっている。そうした中、イスラエル軍は24時間空爆し続けている。
学校なども無差別爆撃しており、低層の建物だけにし、市街戦のリスクを避けるため、中層・高層の建物を全部破壊してから、部隊を侵攻させ、ローラー作戦でハマスを壊滅する動きと見られる。
こうした作戦で、207万人が暮らす・人口密度が世界一高いガザで、何千・何万の死者が出るのだろうか。
AFP通信・・・イスラエル側からガザを夜間撮影
戦争そのものが、正気の沙汰ではなく、狂気の沙汰。肉食動物の世界。
↓ガザ・リマル地区(10日/BBC)
↓10月10日現在(カタールのアルジャジーラ紙掲載分)