アイコン ハマス攻撃 ネタニヤフ首相、3日前にも情報取得、錯視か誤認か


昨年12月、3度目の政権に就任したイスラエルでも対パレスチナで最強硬派のネタニヤフ首相、今回のハマスの大攻勢はエジプトから再三情報がイスラエルにもたらされていたという。ただ、エジプトもハマスとは断定も指摘もしなかったようだ。米下院外交委員会のマイケル・マッコール委員長はAFP通信に対して「エジプトから(攻撃の)3日前にも警告」が発生られていたという。

ネタニヤフ首相はこれまでヨルダン川西岸(ファタハ/アッバス議長)を標的に、周辺域からパレスチナ人を追い出し、イスラエル軍の保護下に入植者を入れ、入植地を拡大し続けてきた。

こうした情報に、ネタニヤフ氏ぱ、さらに入植域を広げようとの野心からか、今年6月にヨルダン川西岸に大規模攻勢をかけることを決定し、7月から実際大攻勢を掛けている。

 

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今回のハマスの作戦名となっている「アル・アクサ洪水作戦」、
ヨルダン川西岸にあるエルサレムにあるアル・アクサ・モスクはイスラム教の聖地のモスクでもある。

最近でもイスラエル軍、イスラエル警察・入植者たちが同モスクを襲撃し続けている。イスラエルと国交正常化交渉を進めているサウジでさえ、同モスクの襲撃を批判するほどだった(ハマス攻撃の前日に発表していた)。

ネタニヤフの野心は、イスラエルの実効支配域を限りなく広げ、あくまでパレスチナからパレスチナ人を、ガザのように狭い地域に押し込め、監視下に置くか、すべて追い出してしまうことにある。 
欧米はそれを批判しないことで、全面的に支援もしている。ユダヤの商人たちが欧米の政治経済を牛耳っている・支配している証かもしれない。
英国では国営放送のBBCが政権から猛批判されている。それは「ハマス」を過激派と呼び、テロリストとしていないことによるもの。イスラエルこそパレスチナ住民にとって「テロリスト」になる。

ガザは南北40キロにわたり地中海に面し、奥行き=東西10キロの地域にパレスチナ人207万人を押し込めている。そのほとんどが中東戦争で難民になって移り住んだ人たちでもある。
1948年の第一次中東戦争でエジプトが占領、中東戦争で英米が支援するイスラエル軍が中東勢に圧勝し続け、第三次中東戦争でイスラエルがガザ地区を占領し、パレスチナ難民をガザに押し込めてきた歴史。
エジプトは早期にイスラエルと和睦して国交正常化をはかり、イスラエルに占領されていたシナイ半島の返還を受けた。しかし、ガザはイスラエルが返還せず、エジプトもこれを了承した。

そのため、ガザは南部でエジプト・シナイ半島に接している。しかし、国境は壁が設けられ、ガザのパレスチナ人の出入国の検問所はイスラエル並みに厳重に管理されている。

エジプトは人種的にはパレスチナ人と同一のアラブ人、少なからず往来もあり、そうしたことからも情報が入りやすい国である。
しかし、エジプトからこうした情報が何回ともなく寄せられていたものの、イスラエル軍が陸海空・宇宙からも監視し、ガザ市内にも情報提供者を数多く配置し、情報はガザではないと確信した上に、パレスチナでも抵抗勢力がほとんどいない西岸に対して、戦領地域の拡大を図るため、大攻勢を仕掛けたものと見られる。

結果、ガザには、大量のロケット砲と砲弾、ミサイルが、長い年月をかけ持ち込まれ、これまでの大規模空爆にも耐える地下深くに武器庫を各地に構築したものと推察できる。これまでハマス内で情報統制も完璧になされていたことになる。

2020年にはパレスチナ人200人超が死亡する大規模空爆がイスラエル軍により実施されていた。
ハマスがガザで実権を持ったのは2007年であり、それ以降に今回の大攻勢を準備し続けてきたものと見られる。
米情報当局はイランの関与を分析しているという。イランが兵器をハマスに供給したとしても証拠を示さない限り立証できない。
イラン製兵器はイラクにもイエメンにもシリアにも大量に供給されている。
ややこしいのは、イランには軍事組織が2つありもまったく系統が異なり、政府軍とイラン革命防衛隊の2つ、関与しているのは革命防衛隊とされるが不明。
(米オバマ大統領は当時、イラクの(IS支配)のバスラ攻略に、イラン政府に協力を求め、イラクのシーア派民兵組織やイランの革命防衛隊も参戦していたとされる)

ハマスの攻撃を受けネタニヤフの責任論が浮上、退任論まで出ているという。
その延命策にネタニヤフがイランを攻撃した場合、当然、報復合戦となり、戦線が一挙にアラブ世界に広がる。
また、ハマス攻撃に米軍が介入すれば、イエメンのフーシ派とともにイラクの民別組織もハマス支援を表明し、米国の参戦をけん制している。米国はまだイラクに2千人の部隊を駐留させている。
 参戦するかは別として、中東産油国は中東戦争当時と異なり、莫大な銭と軍隊と装備を有している。中東はぐちゃぐちゃ破壊されることになる。
以上、当記事はアルジャジーラ、ロイター、BBCなどの記事に基づき作成している。

 


 

[ 2023年10月12日 ]

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