アイコン ネタニヤフ軍、兵糧攻め後の総攻撃へ イスラム圏「ガザ」の惨状耐えられるか


14日イスラエル軍は戦車を先頭に歩兵部隊で固めて機動部隊をガザに一部地上戦突入した。
大規模空襲は7日のハマスの奇襲後、数千箇所をターゲットに空襲し続けている。ガザは南北40キロ×東西9キロ、うち北部は南北20キロ×東西7キロ。

ガザはもともとイスラエルと南ではイスラエルの友好国エジプトの軍隊により海上も含め包囲され、イスラエルは、ハマス奇襲後、電気は止められ、水・食料の搬入は封鎖され兵糧攻めの中、11日まででも1352ヶ所に対して大空襲が繰り広げられている。

ガザでは民間人が艦砲射撃、砲撃、空襲だけで7日から15日までに2450人が亡くなっている(BBC)。

イスラエル軍は、パレスチナ人をハマスの拠点が多い北部から南部に移動させるため幹線道路を避けて空襲を続けているが、地上からの砲撃や艦砲射撃も行われている。
ガザでは死亡者のほか負傷者が1万人を超えてきており、病院に担ぎこまれた負傷者のうち4割は子供だという(CNN)。

 

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人的被害は、
イスラエル側の死者数1300人(ハマスの攻撃/民間人+軍人/BBC)
ガザ側の死者数2450人(民間人/15日午前/BBC)に達し、死傷者数は日々急増中。
(別途、ハマスのイスラエル奇襲攻撃部隊数百人はほとんど全滅)

今回のハマスの奇襲攻撃は、それだけを切り取る手法は、パレスチナ問題に何一つ役に立たない。
ユダヤの世界大戦における悲劇後始まった2000年前の居住地エルサレムへの帰還運動=シオニズム運動により、パレスチナ地方に住んでいたアラブ人=パレスチナ人たちは追われ、周辺国や海外へ避難するか、イスラエルの政権下で生活するか、75年の居住領域から現在8%の隔離監視下にある地(西岸330万人/ガザ210万人)に居住している。

海外:500万人(ヨルダン・レバノン・チリ等)
ヨルダン川西岸(イスラエル・パレスチナ自治区):320万人
ガザ(イスラエル・パレスナ自治区):210万人
イスラエル:120万人
合計:1150万人(推定)

・ ・・イラク戦争⇒IS戦争⇒アラブの春内戦(中東+北アフリカ)⇒シリア内戦⇒イエメン内戦(停戦)⇒GAZA-WAR。

アラブ世界は戦争に明け暮れており、王政や軍政・宗教により混沌としたままになっている。

美化された「アラブの春」はオバマ政権がCIAを使い吹かせた風であるが、膨大な避難民を生み出し、西欧・北欧へ流れ込み、英国のEU離脱にも至った。
アラブ世界は一部をのぞき、混沌の中に陥ったままとなっている。

こうした戦争や内戦に明け暮れるアラブ世界、北や中央アフリカのアラブ世界では現在でも内戦(リビア・スーダン)が続き、クーデターも頻発(ブルキナファソ・マり・ニジェール・ガボン)が続いている。列強時代の植民地、列強諸国の今日のおける利権・権益、政治腐敗。

戦地へは世界中の国々から双方の陣営に兵器が集まり、その兵器が武器商人たちにより世界へ拡散され、銭さえ出せば今では最先端兵器でもいくらでも手に入る時代に至っている。戦地が増えれば増えるほど兵器企業も武器商人も大儲りする時代に入っている。
麻薬でさえ南米から自家製潜水艦で欧州へ運ばれる時代でもある。

しかし、現実は政治に関係しない一般市民たちが、常に最大の犠牲者・被害を受け続けている。

イスラエルはガザと境界の壁・フェンスから600メートルの空地の緩衝地帯を設けている。

Israel-Hamas war
↓ガザ南部へ避難するガザ住民たち

ハマスの拠点はガザ北部に集中、イスラエル軍はガザの一般市民に対し11日、24時間+αでガザ南部へ移動するように命令・指示している。
 
※地上攻撃はイスラエル軍がネタニヤフ軍である限り行われる。それは対パレスチナ戦線で圧倒した力で占領域を拡大させ続け、そこに入植者を入れ続けてきた。パレスチナ全域をユダヤ人の国にするというシオニズムの野望の代行者であるネタニヤフ、ネタニヤフの政治生命さえ脅かす今回の奇襲攻撃への反撃は尋常ではない。
 ただ、世界では、米英がイスラエルを全面的に擁護・支援するという図式は、ネット社会にいたり、成立しないおそれがある。 

 米バイデン大統領も当初イスラエル全面支援を打ち出したが、今ではガザ住民の安全に重点を置き始めている。しかし、エジプトに難民を受け入れるように要請しており、エジプトは利己主義でアラブの盟主から今や遠い存在、難色を示している。
エジプトが難民を受け入れたとしても、今度はネタニヤフ軍がガザ北部を占領し、再度ユダヤ人を入植させ、パレスチナ人をガザ南部に詰め込む可能性が高い。当然、北部からの避難民は帰れず、住居も破壊されなく、エジプトからガザへ帰国しないだろう。結果、バイデンはこのようなネタニヤフの思惑通りの行動をとる可能性がある。

イスラエル軍は12日現在60万人が南部へ移動したと見ている。しかし、大渋滞、北部の居住区域は砲撃・空襲されており、南下する幹線道路に行き着く手段さえ限られている。ただ、15日にも約半分の60万人は南下するものと見られる。

ネタニヤフ軍はハマスの掃討作戦と称し本格的な地上攻撃に確実に切り替える。

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[ 2023年10月16日 ]

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