同州は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路（Belt and Road）」の一環で、１０億ドル（約１５００億円）規模の鉄道事業が計画されている。
☆タアン民族解放軍（TNLA）、
☆アラカン軍（AA）、
☆ミャンマー民族民主同盟軍（MNDAA）
の３勢力は、国軍の複数の拠点のほか、最大の貿易相手国である中国につながる主要道路を占拠したとしている。
　
軍事政権のゾーミントゥン報道官は１１月1日、中国・雲南省と国境を接するチンシュエホー（Chinshwehaw）に「政府や行政・治安組織はもはや存在しない」との声明を出した。
６日間でシャン州の１０ヶ所で衝突が起きたという。死傷者の詳細は明らかにしていない。
　一方、中国外務省の汪文斌報道官は１１月２日、中国は「すべての当事者に対し、即時停戦を要請する」と述べた。
　
国連（UN）は、戦闘により多数が避難しており、一部は中国に逃れているとしている。

中国はミャンマー軍事政権を支援しており、主な武器供給国となっている。また、２０２１年の国軍による実権掌握についてもクーデターとは表現していない。

２０２１年３月、
ミャンマーの国土の約３分の１が、２０余りの武装勢力によって支配されていると推定される。
この大半が、国境沿いの地域だという。

主な武装勢力は、
ワ州連合軍（UWSA／中国との関係あり／中国との国境沿い）、
カレン民族同盟（KNU）、
カチン独立軍（KIA）、
アラカン軍（AA）、
タアン民族解放軍（TNLA）、
ミャンマー民族民主同盟軍（MNDAA）が含まれる。
　長年軍事政権が続いた後、一時的に民政に移管したミャンマーでは２０１５年以降、１０の武装勢力が政府と全国規模の停戦合意に署名した。
　だが、北部カチン（Kachin）州やシャン（Shan）州、西部ラカイン（Rakhine）州など一部地域では戦闘が続き、民間人が巻き込まれることもあった。
　
中国の支援を受けるUWSAは、常時２．５万人の兵力を持ち、非国家武装組織としては世界最大勢力の一つとなっている。
　２０２１年２月１日、国軍がクーデターを起こし、アウン・サン・スー・チー国家顧問を拘束すると、複数の武装勢力は直ちに軍を批判した。

　ミャンマーで最も古い武装勢力KNUは、クーデターは国家に損害を与えると非難した。
一方、シャン州復興評議会（RCSS）は、国軍は「民主主義のあらゆる規範」に違反しており、信用できないと述べた。

　さらに、TNLA、MNDAA、AAは(２０２１年)３月３０日、軍が弾圧を止めず、人々の殺害を続けるなら、抗議デモ参加者らと協力し反撃すると、報復を警告する共同声明を発表した。

＜ミャンマー概要＞
面積：６７．６万平方ｋｍ・・・ウクライナより大きい
人口：５,４４０万人
首都：ネビドー／１１５万人
最大の都市：ヤンゴン／５１６万人
治安要員：
国軍４１万人
＋警察７万人
＋民兵(親軍事政権派の民主カレン仏教徒軍／DKBA)３．５万人
民族
ビルマ族 60%
シャン族 9%
カレン族 7%
ラカイン族 3.5%
中華系 2.5%
モン族 2%
カチン族 1.5%
インド系 1.25%
カヤー族 0.75%
他（チン族, ワ族, ナガ族, ラフ族, リス族, トーアン族　他）
各民族もまた多くの族から構成されている。