アイコン 県民投票が終わりました 普天間基地

 

 

普天間基地の危険性をなんとか除去したいという、橋本総理や多くの先人の思いは勿論、今も毎日危険な基地と背中合わせの暮らしをしている宜野湾市民を置き去りにした県民投票に今も強い憤りを感じている。

沖縄左翼、沖縄2紙は勝った、勝ったとハシャギまくっているが、沖縄県民の約50%近くがボイコットし、11万4933人が辺野古埋立てに賛成し、どちらでもないが5万2682票もいる現実は無視している。

県費を1億3000万円もつかい、新聞・テレビで狂気のように反対したにも関わらずである。

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2019年2月25日 (月)

県民投票が終わりました

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予想どおりの結果でした。 

欣喜雀躍のご様子の沖タイの記事です。

「沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に必要な埋め立ての賛否を問う県民投票が24日、投開票された。3択のうち、埋め立てに「反対」は43万4273票に上り、投票総数の71・7%を占めた。

県民投票条例で定める知事の結果尊重義務が生じる投票資格者総数の4分の1を超え、昨年9月の知事選で新基地建設反対を訴えて当選した玉城デニー知事が獲得した過去最多得票の39万6632票も上回った。「賛成」11万4933票で、反対が賛成の3・8倍に達した。「どちらでもない」は5万2682票。投票資格者総数は115万3591人で、投票総数は60万5385人。注目された投票率は52・48%だった」(2月25日沖縄タイムス)

注目されたのは投票率と「反対」の得票数です。後述するように、県民投票は反対の人が多く行く性格でしたから、得票総数の7割というのは無意味です。

篠原孝氏はこの投票率と得票数についてこう指摘しています。

「1996年9月8、大田昌秀知事の下で行われた「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票」での投票率は59・53%で、うち89・09%の48万2538人が「基地の整理縮小に賛成」に投じた。

これは当時の有権者総数の54・32%に相当する。有権者の過半数が基地の整理縮小に賛成したことになる。

 この時、「59・53%」という投票率をめぐってちょっとした議論が起こっている。

沖縄県民の総意は基地の整理縮小にあるとするためには、当時の知事選や国政選挙で一般的だった70%程度の投票率が必要だといわれたのである。

 大田知事サイドでもこの数字を「敗北」と捉える人もいたが、有権者の過半数が整理縮小を訴えたことは大きな事実として残った。

この前例を参考にすると、今回の県民投票でも有権者の50%(約58万票)が「埋め立て反対」の意思を表明するか否かが一つの分水嶺になる」(2月23日『沖縄県民投票、辺野古埋め立て反対は「有効な武器」になり得ない』)
https://ironna.jp/article/11981?p=3

●米軍基地県民投票結果比較
・1996年9月8日 大田昌秀知事 「日米地位協定の見直し及び基地の整理縮小に関する県民投票結果
・・・投票率59.3% 基地縮小に賛成89.09%
・2019年2月24日 玉城デニー知事 「辺野古米軍基地建設のための埋め立てについて」の県民投票結果

・・・投票率52・48% 反対71・7%

なんだ大田知事時代より後退しているじゃないですか(苦笑)。

メディアは盛んにデニー知事の得票数を超えるか超えないかということに焦点をあてていましたが、何をおっしゃる兎さん。

公職選挙法に従った法的拘束力を有する県知事選(といっても違法行為が横行しましたが)と、そもそも今回のようなやりたい放題の法的拘束力を持たないアンケート選挙とを同一視する方がおかしいのです。

そんなものは、デニー陣営が勝手に設定した虚像にすぎません。

結局、得票率は52%、反対43万ですから、大田知事の基地反対の実績である59%、48万にはおよばず、目指した半数ギリギリで通過したようなものだったといえます。

今後、まちがいなくデニー陣営と野党・メディアは、「県民の7割が反対している」という修飾語をつけてこの結果を喧伝すると思われます。

数字のトリックです。5割の投票率のうちの7割ですから、実体は約35%程度にすぎません。

しかもその「反対」は県内の別の地域・水域案も含めた数字ですから、オール沖縄のように「あらゆる県内移設反対」となると、さらにそれから数を割り引いて考えねばなりません。

そう見ると3割前後がデニー派の真水ですから、まぁ、こんなもんでしょうというていどの妥当な数字で、特に驚くに値する数字ではありません。

しかしプロパガンダでは、「全国の基地の74%」の新種として大いに使い回される数字となりそうですから心して下さい。

こんな「反対派による、反対派のための、反対派による投票」(藤原かずえ)に対して、せめてもの抵抗として「投票に行かない」ことを選択した人が多かったと思います。 

私がわざわざ前日に、「賛成の方は行ってくれるように」とお願したほどのシラけようでした。 

そりゃシラけます。こんなデキレースの結果は分かりきっていますから。

公職選挙法の縛りがなく、ルールなしの「選挙戦」に、税金を1億3千万円かけてありとあらゆる媒体を使って島内真空状態を作り出せばこうなります。 

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https://www.sankei.com/politics/news/190219/plt190...
しかも県民投票最大のトリックは、事実上の2択であったことです。

この選択肢だと、私のような陸上部移設案を支持する者すら「反対」に投票するしかなくなります。

またなによりも普天間飛行場をどうするのかという問題の本質を隠蔽することになります。

言い換えれば、普天間移設と辺野古移設を分断し、前者を覆い隠すことが県民投票の真の狙いだったのです。

この2択方式は、基地移設を願う宜野湾市などの地元自治体から強い反発を受けました。

地元5市が不参加であり、有権者の3割以上が参加せず、かつ、その3割の県民は基地を受けいれるリアリティがある地元であるという事実を、満天下に示すことができました。

まさにこれこそ、移設反対一色ではないという沖縄の現実そのものを雄弁に語っているのではないでしょうか。

基地反対派に抵抗する最良の手段は、この沖縄の現実をさらけださすことでした。

沖縄は一枚岩ではない、沖縄には多様な意見があるのだ、多くの県民は米軍基地を全否定しているわけではないということを、本土の国民に強く伝えることでした。

そのために5市の拒否は実に有効なメッセージでした。

ところが自民党県連は、謝花副知事や県議会議長の「どちらでもない」を追加する妥協案をするすると呑んでしまいます。 

「どちらでもない」とはなんなのでしょうか。意志を問われて「どちらでもない」というのは、どちらかというと反対なのか、どちらかと言うと賛成なのか、ヌエ的な選択肢です。 

これでは「県民投票はどんな意見でも受け止められますよ、多様性は確保してありますから」、という欺瞞のオブラートを一枚余計に作ることでしかありません。 

むしろこれなら、露骨に移設先の是非を問う反対派の露骨な誘導設問のままのほうが、その「暴力性」においてまだましだったほどです。この県民投票の欺瞞性が露骨に現れますからね。

それをなにをうろたえたのか、5市を守るべき責務があるはずの自民党県連は3択の妥協案にころび、それは見事にデニー県政の窮状を救う結果になりました。

なんと醜悪な予定調和劇だったことよ!

デニー県政は自民県連と妥協することで5市の参加をとりつけられ、自民はともかく抵抗したというアリバイを残せたわけですから。

果たすべき責務を放擲し、デニー県政を幇助したような自民党県連は万死に値します。 これほどダメな県連は全国でも稀でしょう。

しかも自民党県連は県条例の審議において4択を主張しておきながら、新条例の制定を求めるという恥の上塗りまでしています。 

もはやこのような保守政党であることを自ら捨てたような自民県連は、解体的出直しをする以外に救いはありません。

このまま唄を忘れたカナリア状態がを続ければ、自民県連は今年の参院選でも惨敗するのは必至です。

佐喜真氏や安里氏と今回造反した議員たちで、新しい県連を一から作り直して下さい。

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https://www.asahi.com/articles/ASM2R52Z1M2RTPOB003...

デニー知事は政府と米国大統領にこの結果を伝えるそうですが、無意味なことです。

答えは分かりきっています。

大統領は内政には干渉しないと言うでしょうし、首相はこの結果は既に折り込み済みのはずです。

もしここで政府が折れれば、今後緊迫の度合いを増す一方のアジア情勢の中で、今後の安全保障関連の施設、新型機配備は限りなく困難になります。

特に、宮古への陸自配備に強い影響が出るでしょう。

もしこれが阻害されたり、配備が泥沼化するようなことがあれば、離島防衛は絵に描いた餅になるからです。

本来、このような基地移設は、軍事的あるいは建設技術的リサーチの結果を尊重するしかないものでした。

それを逸脱して、基地賛成か反対かというイデオロギー対立に巻き込まれたことにより、船、山に登ってしまったことになります。

改めて県民にお聞きしたいのですが、確かに辺野古の選択は最善ではありませんでしたが、当時はこれ以外なかった選択でした。

一部の沖縄の有識者は長崎への移転があり得ると言っていますが、多くの専門家はそれを否定しています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/post-25e0.html

米軍がこれを了承する可能性はゼロです。

したがって辺野古を拒否すれば普天間基地に、そのまま宜野湾に居てくれということにつながりますが、ほんとうにそれでよいのでしょうか。

とまれ、ほんとうに問われねばならなかった普天間基地の存続と日米安保の是非を問わないまま、この小芝居は終了したようです。

 
[ 2019年2月25日 ]

 

 

 

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