アイコン 737MAX墜落 MCASを知らなかった可能性浮上 ライオン・エア機 失速防止システム

 

 

米航空機大手ボーイングの新型旅客機「737MAX」が相次ぎ墜落事故を起こした問題で、アメリカン航空のパイロットらが2度目の墜落の前に、ボーイング関係者との会合で失速防止システムについて説明を求めていたことが16日までにわかったと米CBSテレビが入手した音声記録で明らかになった。

この会合が開かれたのは昨年11月。ライオン・エア機が、インドネシアで墜落した事故(2018年10月29日)の数週間後、エチオピア航空機が国内で墜落(2019年3月10日)する4ヶ月前に当たる。

音声記録では、ボーイング関係者がパイロット側に、近くソフトウエアの変更を行うと説明している声が聞き取れる。
この関係者は変更の時期について恐らく6週間以内としつつ、急いで進めたくはないと述べている。一方、パイロット側は、737MAXの失速防止システム「MCAS」について知らされていなかったことを示唆している。
パイロットの1人が「我々には航空機に何が搭載されているのか知る権利がある」と強調すると、ボーイング関係者は「それに異議はない」と答えている。

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パイロットの1人は、さらに「彼らは失速防止システムが搭載されていることを認識すらしていなかった」と指摘している。ライオン・エア航空のパイロットのことを指しているとみられる。

これに対し、ボーイング関係者は「このシステムについて把握していたところで結果が変わったかどうかは分からない」としている。

ライオン・エア機とエチオピア機の事故では合わせて346人が死亡した。
初期調査では、センサーからの誤った入力によりMCASシステムが誤作動した可能性が指摘されている。
以上、

ライオン・エア機が墜落した調査では、事故機は最後の4回の飛行において対気速度計(ピトー管のデータから割り出す)が誤った数値を表示していたことが明らかになった。
前日の飛行でも急降下するなどインシデント事故を発生させ、整備マニュアルに基づき故障を修理し(ビトー管を取り替え)、翌日にも飛行し、墜落したとしている。

<燃費改善によりMCASを導入>
737MAXではCFMインターナショナル LEAPエンジン(米GE+仏スネクマの合弁会社が製造したエンジン)が採用されたことによって約14%の燃費改善を実現した。
しかし、エンジンの大型化やナセル(エンジン保持の筐体)の形状変更に伴い、エンジンの取り付け位置を従来型の737よりも若干上方および前方に移動させる必要が生じた。
この影響でエンジンナセルが仰角を取った時に揚力を生む事で機首がピッチアップのモーメントが働き、より高仰角になる、言わばデパーチャー方向に振れるという機体の特性があった。
そのため、ボーイングはデパーチャーによる失速を防ぎ、機体特性を737NGと同様に振舞わせる為に「操縦特性補助システム」(Maneuvering Characteristics Augmentation System)と呼ばれる操縦支援システムを737MAXに導入した。

<MCASは>
2基ある迎角センサー(AOAセンサー)の片方の値を取り込み、一定値を超えた状態で、機体コンフィギュレーション(フラップ角度等)および対空速度・高度が閾値(限界値)を超えていた場合に作動し、水平尾翼の水平安定板(スタビライザー)を自動的に操作して機体を降下させる。
MCASが作動した場合、スタビライザートリムホイールが動く。

パイロットがMCASを解除するには、
①オートトリムを切り、
②スタビライザー制御システムのカットオフスイッチを切ってマニュアルにし、
③手動でスタビライザートリムホイールを回して、ジャッキネジを回転させなければならない。
という複雑な作業が必要となる。これをライオン機の墜落後に、ボーイングは改修版マニュアルを、導入していた航空会社に提供したものと見られる。

MCASの不具合に対する対応策としては、オートパイロットを解除して手動操縦に切り替える対処がなされたことで、同様な不具合に8件遭遇したサウスウエスト航空では事故には至らなかったという。

ボーイング社はライオン機事故後の改修版で、パイロットがMCAS異常と判断した場合は、オートパイロットを切ることを要求したのかは不明。

 
[ 2019年5月17日 ]

 

 

 

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