アイコン ミャンマーで軍事クーデター発生 軍事政権へ移行 タイを真似た?

ミャンマー軍がアウン・サン・スー・チー国家顧問や与党の幹部らを相次いで拘束したとロイター通信などが報じた。

ミャンマー軍は非常事態宣言を出し、昨年11月に行われた総選挙での不備や不正を調査するとともに、ミャンマー軍のトップが大統領権限を超える立場で国を統治すると表明し、軍が政権を掌握したことを明らかにした。

ミャンマー軍は1日午前、国営テレビを通じて、非常事態宣言を出したと発表した。

理由について、昨年11月に行われた総選挙での不正や不備を調査するためだとして、1日から予定されていた総選挙後初めてとなる議会の開会を延期することを明らかにした。
そして、副大統領で軍出身のミン・スエ氏が臨時の大統領を務めるとしている。さらに、この大統領権限を超える立場で、ミャンマー軍のトップ、ミン・アウン・フライン司令官が国を統治すると表明し、軍が政権を掌握したことを明らかにした。

最大都市のヤンゴン市内ではインターネットがつながりにくい状態になっている。
ミャンマーでは昨年11月、5年に1度の総選挙が行われ、NLDが改選議席の8割以上を獲得して圧勝した一方で、旧軍事政権の流れをくむ野党が大きく議席を減らした。
この総選挙をめぐってミャンマー軍は、有権者名簿に数百万人に上る名前の重複が見られるなど多くの不備や不正があったと訴え、政府や選挙管理委員会に対して調査や対応を迫っていた。

 

アウン・サン・スー・チー氏は、建国の父として国民から尊敬されているアウン・サン将軍の長女として生まれ、1985年から翌年まで京都大学東南アジア研究所の研究員として来日し、ミャンマーの独立運動などの歴史について研究した。

帰国後は民主化運動のリーダーとして活動したが、1989年当時の軍事政権によって述べ15年間も自宅に軟禁され、政治活動を禁止された。

1991年には、たび重なる弾圧にも屈せず、非暴力によって民主化を求め続けたとしてノーベル平和賞を受賞した。
政治活動が解禁された2015年には、スー・チー氏はNLD=国民民主連盟を率いて総選挙に臨み、およそ8割にあたる390議席を獲得して圧勝し、軍主導の政治を終わらせ歴史的な政権交代を果たした。

スー・チー氏は国家顧問として事実上政権を主導してきた。NLDは昨年11月の総選挙で前回を上回る議席を獲得して圧勝し、さまざまな少数民族政党に協力を呼びかけるなど、政権2期目に向け足場固めを進めていた。
一方で、ミャンマー南部に居住するイスラム教徒ロヒンギャの虐殺問題では、問題はなかったと発言し、国際社会から批判されている。

ロヒンギャ問題により欧米が投資を縮小するとスー・チー氏は中国へ訪問し、投資をおねだりするなど、現実的ではあるものの、政治姿勢が欧米から嫌われ始めていた。
ミャンマー軍にしても、隣国のタイが実質いまだ軍事政権であり、タイ方式を真似るものと見られる。今回のクーデターで政権奪取、政敵を拘束するものの、経済的な制約はほとんど変更しないものと思われる。そして軍部支持が醸成された後に軍事政権に有利な選挙制度の下に実質軍事政権を長期化させるものと見られる、タイのように。

いくら清廉潔白とされるミャンマー軍でも、それはごく一部、ここ5年、目の前から権益がなくなって行くことを良しとしないだろう。スーチー氏率いるNLD=国民民主連盟が軍の勢力の中に、この5年間入れなかったこと、懐柔して入らなかったことが最大の問題。

この間、スーチー氏はロヒンギャ問題で軍と対立せず軍に迎合したため、軍の正当性が立証されたものの、国際社会から批判され孤立、そうした計算の上に、今回は軍の議席の不満がクーデターとして政権者に向けられたものと推察される。もともと軍事政権の方が中国とも近い。ミャンマーは国境で中国と対立、しかし政治的には中国に依存している。

ミャンマーはスーチー氏により経済開放路線へ転換したものの、ロヒンギャ問題で急拡大せず、トランプ政権の米第一主義もあり、西側は東南アジアをまったくコントロールできなくなり、その間に中国が確実に東南アジアへ入り込み、足場を強化している。
米国はトランプの米第一主義により、対中強硬策を採用しながら、ほかは放置、その間に中国は米国の足下の中南米諸国も含め世界中の新興国に深く入り込んで入る。最新の新コロナワクチンでも、高値で欧米先進国が奪い合う欧米ワクチン、中国製ワクチンがそうした新興国へ大量に安価に輸出されている。当然そうした新興国は中国に対して足を向けて寝れないだろう。フィリピンのドゥテルテ大統領の発言がそれを代表している。

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[ 2021年2月 2日 ]

 

 

 


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