アイコン 中国に続き韓国もバブル崩壊の危機 8週連続してソウル下落


韓国では金利引き上げ、景気萎縮などの余波でマンション価格の下落幅がさらに拡大している。ソウルのマンション価格はここ10年で最大の下げ幅を記録している。首都圏のマンション売買価格も201255月の相場調査開始以来最大の下げ幅を記録した。
 
9月29日に発表された韓国不動産院の「週間マンション価格動向」によると、今週(26日現在)のソウルのマンション売買価格は先週に比べ▲0.19%下落。先週の▲0.17%より下げ幅が拡大しており、2012年9月最終週の▲0.21%後の10年間で最大の下げ幅となった。週単位で18週連続下落。

ソウルだけでなく京畿道の▲0.27%と仁川の▲0.31%のマンション売買価格も先週より下落幅が拡大し、首都圏全体で先週▲0.23%より大きい▲0.25%下落した。

 全国のマンション価格も今週0.20%下落し、2週間連続で相場調査開始後最大の下落幅を記録した。
地方のマンション売買価格は今週0.16%下がり、21日の調整対象地域、投機過熱地区などの規制地域指定の解除にもかかわらず、下落幅が先週の▲0.15%より拡大した。
以上、

 

スポンサーリンク

まだまだ序の口
韓国の金利高は、米金利高の影響からさらに進み、これまで好調だった不動産分野は確実に崩れている。
自動車の輸出が好調であっても肝心の半導体・EV電池メーカーの株価が反騰しない限り、物価高もあり、景気の実感もなく、マイナスのスパイラルに陥る。
輸出が堅調だとしても、収益が伴っているかは別問題、企業の利益は、投資拡大、雇用拡大、賃金上昇を(但し日本國だけは世界とは別)をもたらし、消費拡大・不動産投資拡大へ進む。それがなくなり、金利まで上がればバブルは弾ける。それもローンの実勢金利は6%~7%と高く、冷え込む原因となっている。

韓国の不動産バブルは、朴前大統領時代から兆候があった。しかし、2017年文政権となり、価格抑制策に舵を切り冷えたが、2018年の南北和解、北朝鮮開発の西側拠点としてソウル首都圏ガ海外勢に脚光を浴び、中国から大量の買い付けが入り高騰、また、文政権の再開発規制強化で供給を減らしての不動産規制策に市場は瞬く間にタマ不足に陥り、マンション価格が急騰、文政権を通してこうした事態が続いた。関係閣僚に左派系学者ばかり配置し、供給不足という価格上昇圧力の元因を無視して進めた結果だった。

今回の米金利高はウォン安をもたらし、その防御のため韓国中央銀行は金利を上昇させ対応しているが、それも内国の経済事情から限界がある。しかもGDPに匹敵する家計負債の支払い金利もすでにゾンビ家庭(=金利滞納)を増加させている。
不動産価格を押し上げ続けたもう一つの原因である不動産所有のスタータス化、勤労者のほとんどは働いても購入できない水準に達し、挙って証券や仮想通貨投資に走り、一攫千金を得て、不動産の購入に走った。2020年4月の株価大暴落、その後11月まで急騰、21年4月の仮想通貨の急騰もあり、それを実現した人たちも多い。しかし、株にしろ仮想通貨にしろその暴落しており、損失者も大勢に及んでいる。

株価も21年6月の3259Pから22年10月3日の2155Pまで投資家が持つ株は金利高もあり、下落を続けている。これでは証券投資で利益を売るには至難の業、企業も個人も投資家は疲弊し、不動産市場に新たに流れる金は限りがあり、結果、首都ソウルでは8週連続の下落となっている。

すべては文政権が不動産政策に机上の空論の左派経済学者を起用したことに尽きる。その修正が現実に表面化には時間がかかり、タマ不足で上昇し続けた。
中国などからの大量の買い付けもバブル崩壊を予期して、今では売りに回り、結果、為替安を生じらせている可能性すらある。

今年いっぱい、後2回は米金利は上昇することが予想され、その後も金利を高止まりさせ、インフレを沈静化させるという米国のインフレ退治のシナリオであり、韓国を牽引してきた半導体も、米国のインフレ退治による経済悪化、世界経済悪化から、すでに半導体指数(SOX指数)は昨年末から▲41%も下落するほど、単価安に見舞われており、韓国経済を牽引する材料にはならない。現在堅調な自動車やEV用バッテリーの輸出も米国のインフレ抑制法により購入補助金が受けられない可能性があり、先行きを見通せない事態に至っている。
韓国では10月も金利を上昇させる予想がなされている。

貸し出しの実効レートは軒並み5%以上になり、企業もゾンビ企業(営業利益で金利が支払えない企業)が急増しており、これ以上の金利高は国内経済に爆弾を落とすことになる。


スクロール→

韓国

インフレ率

コアインフレ

食料インフレ

労賃

基準金利

3

4.1

3.2

3.3

13月 126.9

1.25

4

4.8

3.6

4.5

 

1.50

5

5.4

4.1

6.0

 

1.75

6

6.0

4.4

6.5

46月 99.1

1.75

7

6.3

4.4

7.9

 

2.25

8

5.7

4.4

7.9

 

2.50

1004_03.jpg

 

[ 2022年10月 4日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧