韓国 厳しい就職環境、2月の有効求人倍率0.40 失業保険申請過去最高 政治混乱
韓国も中国にならい不動産バブルがはじけている。制度的なものではないため中国ほどの経済へのダメージはないが、建設投資は官民とも減少し続け、少子化でほかの産業の雇用もあり、きつい建設労働の従事者の離職が止まらなくなっている。
建設投資は経済波及効果も高く、特にマンションなど住宅投資は内需の要となる。ところが韓国では金利を上げたくないにもかかわらず、米バイデン政権が自作自演のインフレ退治の金利高政策により、韓国では為替安問題が生じ、金利を上昇させたため、建設はじめ内需産業に深刻な影響が受けている。
連れて雇用面も悪化している。
指標の失業率や青年失業率など見る限り、それほどの経済悪化は伺えないが、詳細になれば雇用問題がクローズアップされる。
雇用指標は新型コロナウイルス感染症の水準に悪化し、失業給付支給額·申請者 2月基準で歴代最高記録している。
韓国では12月戒厳令・大統領弾劾という政治的に異常事態が生じ、新コロナが猛威を振るった時期ほど失業やリストラ案件が急増したわけではないが展望が暗く、憂慮が大きいという。
実際、雇用指標でもすでに新コロナ時期の水準に悪化していることが分かった。
雇用寒波の影響で求職給与(失業給与)支給額と申請者共に2月基準で歴代最高記録を更新した。
★2月の失業保険支払総額も
2023年2月は8861億ウォン、
2024年2月は9619億ウォン
2025年2月は10728億ウォン
と増加が続いている。
★給付申請者は11万7000人で内訳は、
建設業は5800人
サ―ビス業は3700人
製造業は3400人
小売卸業は2400人
と全産業に及んでいる。
10日、韓国雇用労働部が発表した「雇用行政統計で見た労働市場動向」によれば、今年2月末基準の求職給与支給額は1兆728億ウォンだった。
求職給与の新規申請者は11万7000人。
求職給与の新規申請者は、
建設業が5800人、
サービス業が3700人、
製造業3400人、
卸小売業が2400人の順だったが、事実上、ほとんどの産業で失業者が増加している。
特に、最悪の不況に見舞われている建設業の求職給与の新規申請者は、昨年同期より43.5%増、増加傾向を牽引している。
雇用労働部によると、建設業は昨年下半期から受注量が増え時差を置いて良くなりうると見ている。ただ、政府支出も大きく、政治的混乱から1月から予断を許さない。
しかし雇用市場は、1月の有効求人倍数は1999年のアジア・韓国通貨危機直後の最も低い数値だった0.28と同率の低さであり、2月の0.40は少し改善されたことになるが依然と暗い。
2月の雇用保険の常時加入者数は1538万人、前年同月より15.3万人増加にとどまり、韓国で2004年2月に生じた「カード大乱」以来21年ぶりの低い増加数となって入る。
韓国の経済学者は、韓国経済はスタグフレーション(高物価の中の景気低迷) 状況と見ており、経済成長になっても雇用が増えない可能性が高いとしている。
特に外需依存度の高い製造業分野では、AI導入やロボット導入による生産性向上が図られ続けており、生産高に比べ雇用が減少している可能性も指摘している。
●与党提出の法案や議案は過半数を優に超え(192議席/300議席・・・一院制)、何でも反対の「ともに民主党」など野党勢力。
大統領の議案も国会では与党により議案提出され、結果否決され、野党勢力は大統領さえ反故にする法案を乱発成立させ大統領を無力化させ、大統領として政治ができない状況を野党勢力が作り上げてきた。
それに対して、我慢も限界とばかりに戒厳令を発令した大統領という構図。
韓国にあり、野党勢力は盲目の北朝鮮支持勢力でもある。
日本の有効求人倍率は、2024年は通年で1.25、10~12月も1.25、25年1月は1.26と4ヶ月ぶりに上昇している。23年は通年で1.31であり、24年は0.06ポイント下落していた。
トランプ関税爆弾が日本に投下されれば、好調な経済も先は見えなくなる。日本政府は海外へ進出してしまった日本の大企業や海外投資を金融政策の第一義においており、そうした大企業の海外工場の経営がトランプ氏の全方位関税爆弾により、焼け野原にされるおそれがある。
そうした海外工場からの収入に依存している大企業が経営低迷すれば、国際収支=:経常収支が悪化し、法人税の歳入も減少、アベノミクス来の金融財政政策も関税爆弾により破裂する可能性も秘めている。
・・・ただ、爆弾は不発弾も多く、また自爆の爆弾も多い。自爆すれば、米国経済が減速・風邪をひき、日本は寝込むことになる。
日本の米国への輸出依存度は23%前後だが、中国や東南アジアの直系・傍系企業から大量に米国へ輸出している。
スクロール→
韓国の雇用と就業 推移 |
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失業率 |
若年失業 |
就業者数 |
失業者数 |
建設受注 |
|
% |
% |
10万人 |
千人 |
兆ウォン |
23年1月. |
2.9% |
5.9% |
282 |
856 |
4.74 |
23年2月. |
2.6% |
7.0% |
284 |
750 |
3.64 |
23年3月. |
2.7% |
7.1% |
284 |
779 |
4.26 |
23年4月. |
2.6% |
6.4% |
284 |
753 |
3.65 |
23年5月. |
2.5% |
5.8% |
285 |
746 |
4.41 |
23年6月. |
2.6% |
6.3% |
284 |
770 |
8.27 |
23年7月. |
2.8% |
6.0% |
284 |
804 |
4.08 |
23年8月. |
2.4% |
4.5% |
284 |
720 |
4.12 |
23年9月. |
2.6% |
5.2% |
285 |
762 |
6.68 |
23年10月. |
2.5% |
5.1% |
285 |
729 |
6.66 |
23年11月. |
2.8% |
5.3% |
285 |
809 |
5.98 |
23年12月. |
3.2% |
5.5% |
285 |
930 |
9.86 |
24年1月.. |
3.0% |
6.0% |
277 |
889 |
5.35 |
24年2月.. |
2.6% |
6.5% |
280 |
774 |
4.62 |
24年3月.. |
2.8% |
6.5% |
284 |
830 |
4.93 |
24年4月.. |
2.8% |
6.8% |
287 |
885 |
6.30 |
24年5月.. |
2.8% |
6.7% |
289 |
884 |
5.39 |
24年6月.. |
2.8% |
6.2% |
289 |
857 |
8.51 |
24年7月.. |
2.5% |
5.5% |
289 |
737 |
4.32 |
24年8月.. |
2.4% |
4.1% |
288 |
564 |
3.61 |
24年9月.. |
2.5% |
5.1% |
288 |
622 |
7.35 |
24年10月.. |
2.7% |
5.5% |
288 |
678 |
7.84 |
24年11月.. |
2.7% |
5.5% |
288 |
656 |
13.3 |
24年12月.. |
3.7% |
5.9% |
280 |
1,110 |
12.5 |
25年1月. |
2.9% |
6.0% |
279 |
1,080 |
3.07 |
25年2月. |
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25年3月. |
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・2023年1月、ウィズコロナ策へ転換 |
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・2024年11月5日、トランプ氏、関税爆弾抱えて米大統領に当選 |
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・2024年12月3日、錫悦大統領、戒厳令発令 |
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・2024年12月14日、尹錫悦大統領の弾劾を国会決議 |
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・2025年1月15日、尹錫悦大統領を内乱罪容疑で拘束 |
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・2024年1月20日、トランプ2米大統領誕生 |
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・韓国の人口は2025年推計で5,170万人 |
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・建設受注額は、24年は23年比で26.6%増加。 |
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・韓国は少子化が急速に進み、3Dで敬遠され従事者が急減。 |