アイコン 韓国43ヶ所の同時多発火災 25日までに18人死亡 681年創建「孤雲寺」焼失


韓国では先週末(3月22~23日)、各地の43ヶ所(22日に29ヶ所、23日に13ヶ所)で同時多発的に山火事が発生した。

慶尚南道山清郡(晋州市の北側で隣接)では21日火事が発生して以降、3日間鎮火していない。3月にこのように山火事が多く発生したのは、2015年3月22日の31ヶ所以来10年ぶり。
なかでも慶尚南道と慶尚北道の山火事は強風に煽られ、手がつけられない状態にある。

韓国政府は全国の消防隊員全員に非常態勢であることを告げる国家動員令を下し、山清地域を特別災害地域に指定した。
山清郡では消火活動に当たっていた消防隊員4人が死亡し、6人が負傷した。これら隊員たちは22日午後、現場に投入されたが、突然の強風で火が燃え広がり、孤立状態になったという。(韓国には消防士でも火災現場近くにヘリから降下して鎮火に当たる消防部隊もいる)
消防隊員にこれだけ多くの死亡者が出たのは、1996年の京畿道東豆川市で発生した山火事以来29年ぶり。これまでに、消防隊員4人を含み計18人が死亡している。
死亡した人の多くは道路上などで避難しようとしたものの逃げ遅れや自動車で逃げられず火が回り、焼けた車の中で死亡しているという。

 

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<慶尚北道・・・世界遺産も危機>
慶尚北道義城郡、蔚山市蔚州郡、慶尚南道金海市などでも大規模な山火事が発生し、全国で住民約2260人が公民館などに避難。

慶尚南道山清郡・義城郡・蔚州郡・金海市の4ヶ所だけで山林7739ヘクタールが燃えたことが調査で明らかになった。住宅や工場など約140棟も焼失。高速道路でも一部区間の通行が規制されている。

山林庁や各市・道、消防庁、軍などはヘリコプター約130機と人員約8000人を投入し、鎮火に当たっている。
しかし、空気が乾燥している上に風が強く、作業は難航している。

慶尚北道では、世界文化遺産に登録されている安東市にある「河回村」も、安全な地域への避難命令が住民に出されている。
山火事により、古代の仏教寺院などはすでにいくつかは全焼したという。なかでも義城郡にある新羅時代の681年に創建された「孤雲寺(コウンサ)」も全焼したという。

また、韓国法務省は、山火事の影響により慶尚北道青松郡の4つの刑務所から受刑者約2600人の移送を開始したと発表している。

各地の鎮火率は70~90%となっているが、強い風も吹いており、これ以上の鎮火が難しくなっている。当面、雨は降りそうにもない。

韓国では2022年3月4日にも、慶尚北道蔚珍郡で大規模山火事が発生、北の江原道まで燃え広がり、一時ハンウル原子力発電所や三陟市のLNGプラント施設の近くまで火の手が広がった。
以上、朝鮮日報、中央日報、KBS、ロイター通信参照

日本でも今治市長沢地区、岡山市南区、宮崎市で山火事が発生・延焼中となっている。
家の敷地外で絶対モノを燃やさないことが山火事を発生されない最大の策。枯葉に燃え移ったら、火が走り、手がつけられなくなる。山に近い農家や山の住民さえもそうしたことを知っていながら、山に近い畑の真ん中などで燃やし、火が風に煽られ、山裾野の枯れ草に飛び火し、山火事を発生させている。油断・気の緩みが山火事を発生させる。
韓国では今回、山のお墓参りの人たちがお墓の清掃の過程で草を燃やし、風も強く、飛び火して山火事を発生させている。

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[ 2025年3月26日 ]

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