アイコン スーダンで無血クーデター 中国と仲良しのバシル大統領を拘束

 

 

スーダンのイブンオウフ国防相は11日、1989年以来30年に及ぶ強権支配を敷いてきたバシル大統領(75)が辞任し、「安全な場所」で拘束されていると発表した。
また、政権移行に向けた軍事評議会を設置し、2年間の統治後に選挙を実施すると表明。3カ月の非常事態を宣言し、憲法の停止も明らかにした。

国防相は、国民向けのテレビ演説で「国民が汚職や貧困に苦しんでいるのに、政権は虚偽の約束を繰り返していた」と批判し、軍主導による政変を正当化した。
辞任発表に先立ち、バシル政権を支えてきた情報機関、国家情報治安局(NISS)も11日、全土で政治犯を釈放すると表明した。

スーダンでは昨年12月以降、パンの急激な値上げなどをきっかけにバシル政権に抗議するデモが続いていた。今月6日からは首都にある軍本部前でデモ隊が座り込みを続け、大統領退陣を要求してきた。

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現地からの報道では、首都ハルツームの主要道路や橋には11日、軍や治安部隊が展開し、物々しい雰囲気となった。
辞任の情報が伝わると、デモ隊は「われわれは勝った」と気勢を上げた。
ただ、軍主導ではなく民主的な政権移行を求める声も根強く、抗議行動が収束するかは不透明。スーダン軍は同日、全土に夜間外出禁止令を出した。

スーダンは、南スーダンの反政府軍を支援していることでも知られ、南スーダンの成り行きも注目される。ただ、スーダンも南スーダンも中国の息がかかっており、産油国の双方からの原油輸入代金の一部を兵器と引き換えて中国はスーダンらに輸出している。

バシルは、民族浄化の非アラブ人に対するダルフール大虐殺事件(数百万人が死亡)の主犯者であり、国際刑事裁判所から逮捕状が出されている。そうしたさなか、中国の2015年の軍事パレードでは、当時の韓国人の潘基文国連事務総長と朴槿恵大統領(西側含めベイ同盟国として唯一参加していた)とともに記念写真に納まっていた。(オバマがこれに激怒し、朴槿恵を米国に呼びつけ、朴槿恵を180度修正させた)

スーダンでは、軍部がそのまま引き継いだところで、中国と原油により甘~い汁を吸い続ける人物がバシルから代わるだけだろう。

スーダンに近い北アフリカの「アルジェリア」でも今月2日、4期20年に及ぶ長期政権を続けてきたブーテフリカ大統領(82)が、市民の退陣要求に屈する形で辞任している。
スーダンでもこうした動きに刺激される形で、デモ隊による大統領辞任圧力が強まっていた。

また、「リビア」では、国土の8割を掌握しているトブルク政権側と、国連・米・NATOが支援するトリポリ政権の間で内戦勃発の様相となっている。
ウクライナおよびアラブの春は米オバマと米CIAが仕掛けたもの。すべてゴチャゴチャニしてしまった。ただ、米国の兵器産業は大喜びであった。

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[ 2019年4月12日 ]

 

 

 

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