フォード 7000人削減 うち北米では2400人
米フォード・モーターは21日までに、全世界の従業員の約10%にあたる7000人を削減すると明らかにした。
経費削減に向けた取り組みの一環で、年間6億ドル(約660億円)のコスト削減につながるという。
21日にも社員への通知を開始し、8月末までに完了する見通し。
北米での人員削減は約2400人。自発的な早期退職により1500人を削減するという。
ジム・ハケット最高経営責任者(CEO)は従業員へあてた書簡で、今回の人員削減を通じて、社内の官僚主義を排除し、経営構造の簡素化を進めると述べた。
同業の米ゼネラル・モーターズ(GM)も昨年11月、8000人規模の人員削減を発表していた。GMはさらに5ヶ所の工場の閉鎖も明らかにしている。
フォードは過去数ヶ月、大規模なリストラの一環として、人員削減を行っている。
昨年は、事業の再編に向けて110億ドルを投資すると発表し、海外での売り上げ増や、電気自動車や自動運転車への注力を高めることによる提供車種の近代化を目指していた。
以上、
従業員数は生産台数に比例しており、中国での大幅な販売不振は、機関部品を中国へ輸出する米国勢には、中国の報復制裁により不利となっており、従業員削減は仕方ないことだろう。
米国でも販売台数は減っている。ただ、トランプの大景気策に、利益率の高いピックアップトラックなど大型車が売れており、前期は売上高や営業利益を回復させている。
しかし、トランプにいつまでも乗じていれば、足元をすくわれる可能性がある。好景気はいつまでも続かない。
自動車は今後、化石燃料車からEV・完全自動運転車へ大きく変化していくが、IT企業や電機メーカーなども市場参入してくる。
こうしたビッグ2の従業員削減にトランプは、自動車制裁を強行することだろう。
アメリカ自動車市場/万台
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フォード
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販売台数
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前年比
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2016年
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259.92
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-0.1%
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2017年
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257.52
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-0.9%
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2018年
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248.52
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-3.5%
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19/1~4月
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80.06
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-2.4%
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GM
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2016年
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304.24
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-1.3%
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2017年
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299.96
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-1.4%
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2018年
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295.12
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-1.6%
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19/1~4月
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89.86
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-5.5%
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中国市場
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GM+フォードの米系
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2016年
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296.46
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14.2%
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2017年
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303.95
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2.5%
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2018年
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247.79
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-18.4%
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19/1~4月
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64.85
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-26.4%
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・貿易戦争の米系不買発生
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