アイコン サムスン電子10~12月期、営業利益38%減 LG電子▲89.9%減 今後のリスク

 

 

サムスン電子は8日、10~12月までの3ヶ月間の四半期決算は、主力の半導体事業の業績が悪化したことなどで、本業の儲けを示す営業利益が前の四半期より▲38%減と大幅な減益となると暫定値を発表した。
売上高は前四半期比で▲9.8%減の59兆ウォン(約5.7兆円)、営業利益は過去最高だった前四半期から一転して▲38.5%の大幅な減益の10兆8000億ウォン(約1兆円)だった。

これは昨秋までの1年間営業利益の7割以上を占めた主力の半導体事業の業績が悪化したためで、サムスンは「不確実性が増し、需要が大きく減って価格の下落幅が拡大した」と説明している。
また、スマートフォンなどの携帯電話事業については、「競争が激しくなり、マーケティング費用が増えた」としている。

一方、同じく大手のLG電子も12月までの3ヶ月間の営業利益の暫定値が、前四半期より▲89.9%減となったと発表した。
韓国の主要紙はサムスンの業績悪化について、「半導体ショック」などと一面で大きく伝え、韓国の代表的な株価指数は7日の終値より0.58%値下がった。
地元のメディアは「米中の貿易摩擦の行方が注目される中、サムスンの業績は期待を裏切り、投資家の心理を冷やした」という有識者の見方を伝えている。
以上、

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リスク
1、世界景気
米トランプ政権の自国産業保護政策や対中貿易戦争により、世界経済は後退しており、半導体をより多く使用する自動運転車・ロボット化・IOT・AI・データセンターの需要速度と拡大が遅れる可能性が取り沙汰されている。

2、需給バランス 供給増へ
すでに供給逼迫状態は解消され、価格が下がってきている。半導体大手各社は大規模工場建設に取り掛かっており、中国の製造2025政策により、完成している半導体工場の稼動が本格化してくる(1ヶ所は米制裁で稼動できないが3ヶ所あまりが19・20年に本稼動してくる)。

3、中国談合認定
マイクロン・サムスン電子・SKハイニックスの大手3社は、中国で、半導体価格を吊り上げたとして談合認定されている。抱き合わせ販売が問題となっている。制裁は今後・・・巨額制裁の可能性あり。

4、フッ化水素の輸出制限、密輸問題?
昨年11月の報道で、半導体製造に必要不可欠なフッ化水素(洗浄剤、エッチング剤として利用)を日本が韓国への輸出を一部ストップにしていると報じられていた。
これは元徴用工に対する日本企業に対する賠償判決にまったく関係ない。
北朝鮮が濃縮ウランの原料となる六フッ化ウランを製造、韓国が日本から輸入したフッ化水素を、北朝鮮に密輸して、北朝鮮が六フッ化ウランを製造した可能性が指摘され、国連制裁委の意向もあり、韓国への輸出を一部止めているとされているもの。
サムスン電子では、ほかの国からも調達しようとしているが、フッ化水素を製造している国も企業も限られている。フッ化水素自体も半導体の生産拡大により比例して需要拡大し高騰している。
解除されても、日本の輸出量、輸出先、韓国の使用会社の細かな使用量などのトレサビリティ報告が必要になると見られる。
日本から韓国の輸入会社経由でサムスンやSKなどへ納品されている。
日本が輸出制裁すれば、制裁した分だけ半導体が生産できなくなる可能性がある。

フッ化水素の原料となる蛍石は60%が中国で採取され、高純度分では80%とされている。ほかの生産国はモンゴル、メキシコ、南アフリカとされるが不純物が多いとされる。 
フッ化水素の生産会社としては森田化学やステラケミファが、中国で生産して日本に輸入しているもの。ほか昭和電工も生産しているが生産会社は限られている。

北朝鮮の核開発において、当初、パキスタンが北朝鮮へ6フッ化ウランを北朝鮮に輸出したとされていたが、その後、北朝鮮がリビアのガタフィ核爆弾開発時代に6フッ化ウランを輸出したと報道されていた。北朝鮮の核開発に使用した6フッ化ウラン製造に必要なフッ化水素をどこから手に入れていたのかということになっている。

も一つは、中国政府が森田化学やステラケミファ子会社の中国製造会社に対して、資源戦略により供給量を減らしている可能性もある。
蛍石からはフッ素、フロンなどが生産され、中国ではフロンが住宅の断熱材用発泡スチロールの生産に使用され、大量生産されている(フロンはオゾン層破壊物質/中国はPM2.5の大気汚染とともに地球・人類を滅亡に向かわせている)。

<LG電子>
LG電子の売上高は、前四半期比2.2%増の15兆7705億ウォンで、四半期ベースで過去最高を記録した前年同期に比べ▲7.0%減少した。
営業利益は前四半期比89.9%減の753億ウォン(約73億円)で、前年同期比▲79.5%と大幅に減少した。

ラスベガスの電器製品ショーでは、世界初の巻取りできる「LGシグネチャーOLEDテレビR」65インチ(厚さ6ミリ)を初めて公開している。しかし、高級・大型TVだけでは飯は食っていけない。過去、日本勢がそうだったように普及型TV市場では今や世界を中国勢が席巻し、韓国勢は隅っこに追いやられている。LGはスマホもいい製品を出していても売れていない。大きな損失を発生させているはずだ。
総合家電でも同じく高級領域で戦っている。意外と市場である欧米にはライバル企業も多く、普及品は世界で中国勢に食われている。
難しい時期にさしかかっている。

LGディスプレイは、有機ELディスプレイを自社製品のほか、日本勢などへも供給しており、また、中国勢の本格参入は歩留まりから遅れており、今やLG財閥の稼ぎ頭になっている。

今後はサムスンSDI同様、LGバッテリーの社用二次電池の採用が増加するかどうかだろう。両社はEVが急激に普及すると見込み、巨額工場投資を発表している。
中国は保護主義で2強(CATLとBYD)を育成、今では完全にライバル以上になっている。
バッテリー価格は車両価格に占める割合も高く高価であり、提携している車両メーカーにしても、安価な価格でなければ採用しないだろう。すでに確立した売却先も持つパナソニックや中国のCATLとBYDの優位性は変わらない。
現代自動車が二次電池を単独で自社開発し、韓国勢を採用しないダメージは大きい。

<フィラデルフィアSOX半導体指数5年チャート>
8日の価格指数は1152ポイント前後
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[ 2019年1月 9日 ]

 

 

 

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