粉飾か すてきナイスグループを家宅捜索 地検特捜と証取委 担当は原会計事務所
横浜地検特別刑事部と証券取引等監視委員会は16日午前、東証1部上場の建材販売と不動産業の「すてきナイスグループ」が、決算を粉飾した疑いがあるとして、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、同社など複数の関係先の捜索を始めた。
同社は、地域工務店などを対象に各地の営業店舗で会員制の木材市場を展開している。木材市場の在庫や販売計上では、粉飾をしやすい。事業の3割の不動産事業は、戸建てや分譲マンションを開発販売しているが、監査法人の監査で、粉飾していれば発覚しやすい。
同社の監査法人は監査法人 原会計事務所。
同会計事務所は代表社員5名、社員2名、公認会計士・および合格者5名の12名の公認会計士が所属している。
しかし、東証一部の2000億円以上の売上高を計上する老舗企業としては珍しく小規模な会計事務所に法定監査を依頼している。
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<粉飾事例>
過去、同じような木材市場を経営していた地方の会社が粉飾し、結果、資金繰りに行き詰まり、倒産した企業を取材したことがある。
客に販売したものの、客が必要なときに取りに行く、客の預け在庫分がかなりあり、倒産時はそうした客が引き上げに来ていたが、弁護士と長い間押し問答していた。当該社は、そうした客の預け在庫を、自社の在庫として計上し、銀行もだましていた。
すてきナイスグループの粉飾が、どのように行われていたかは現在のところ不明。
すてきナイスグループ
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連結/百万円
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17/3期
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18/3期
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19/3期
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売上高
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246,410
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239,536
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242,927
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営業利益
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1,518
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675
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1,415
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経常利益
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1,143
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362
|
842
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当期利益
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573
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301
|
350
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総資産
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181,200
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179,491
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177,425
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自己資本
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43,973
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43,958
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40,040
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資本金
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22,069
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22,069
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22,069
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有利子負債
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73,031
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72,945
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73,900
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自己資本率
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24.3%
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24.5%
|
22.6%
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[ 2019年5月16日 ]