アイコン カドカワ 川上量生社長を更迭 松原眞樹専務が社長昇格

 

 

出版や動画配信などを手がける「カドカワ」は、川上量生社長が異例の2月13日に社長職を解き、代表権のない取締役に降格することを決定した。

川上氏が創業した傘下のドワンゴの事業が不振で、今年3月期の決算が赤字に転落する見通しとなり、経営悪化の責任を取るための降格役員人事。代わって、松原眞樹専務がカドカワの新社長に就任した。

同社は第3四半期において、ドワンゴ事業につき、固定資産の減損▲37億99百万円を特損計上し、営業利益も前年同期間の1億93百万円の黒字から、▲7億円の赤字に転落すると発表している。

ドワンゴの成長は、麻生太郎氏の甥っ子(現麻生財閥グループ代表)が社外取締役に就任し、2012年の安倍政権誕生時、安倍氏が初めてネット放送局のドワンゴのニコニコ動画に出演したことから、急成長させた政治・政策銘柄。

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政治に傾きすぎれば多くのネット民が離れ、なければ話題性が乏しくなるジレンマに陥っている。垣根を自ら作ってしまいカドカワ映像をニコニコ動画で生かしきれなかった。
しかも、麻生財務大臣は今や組織も自らの発言も安倍首相の足を引っ張るばかり、ドワンゴもカドカワと経営統合し、麻生大臣の甥っ子もすでにカドカワから離れている。

川上氏は、動画配信サイトのニコニコ動画などを運営する「ドワンゴ」の創業者で、出版や映画などを手がける「KADOKAWA」との経営統合を経て、平成27年からグループの持株会社「カドカワ」の社長を務めていた。

しかし、動画配信やゲームなど傘下のドワンゴの事業が振るわず、グループ全体の今期の3月期決算で、最終的な損益が当初の54億円の黒字予想から▲43億円の赤字に転落する見通しになった。

また、ドワンゴの社長も交代し、NTTドコモで「iモード」を普及させた夏野剛氏が社長に就任した。
カドカワでは、グループの経営体制を刷新して、業績の立て直しを図りたいとしている。
以上、

AbemaTVは安倍首相の応援ネット部隊かと思いきや、TV朝日系だった。すでに二ニコニコ動画はAbemaTVに市場を食われているが、ものすごく多くなった,NET-TV局に、ニコニコ動画が先陣者として差別化を図れなかったことに問題が起因していよう。

すでにTV局型から各分野・専門に特化したネット局まで、幅広くネットTV局は氾濫しており、今から差別化を図るのは難しいだろう。

もう一度、麻生氏の力を借りて、春の地方選や、夏の衆参選で、政見放送や政治討論会を積極的に取り組み、起爆剤として一勝負かけられようが、一時的なものでしかない。ニコニコ動画の役割はもう終わった感が強い。

川上量生氏は、TVを持たない世代が台頭する中、ニコニコ動画をTVキー局並みのTV局に育成できなかったことは、ネット界もTVキー局系統に支配される結果を招くことになった。
米国のケーブルTV局やネットTV局の重要動向を常に研究し、いち早く取り入れ、実践していれば、こういう結果にはならなかったと見られる(すでにAbemaが実践している)。
カドカワの看板が重たかったのかもしれない。

 

カドカワ
ドワンゴ事業の推移
 
単独
売上高
営業利益
 
百万円
前年比
百万円
前年比
19/3Q3
19,959
-10.6%
-700
(139赤)
18/3
29,023
-7.2%
-1,067
 (2815黒)
17/3
31,275
-5.6%
2,815
-39.30%
16/3
33,200
 
4,637
 
15/3
↓ドワンゴ決算
13/9
35,946
 
2,130
 
12/9
41,484
 
3,193
 
<カドカワの業績推移>
連結/百万円
売上高
営利
←率
経常利
当期利益
18/3Q3
151,875
2,943
2.8%
3,455
1,705
19/3Q3
152,102
3,183
2.8%
4,371
-2,169
19Q3/18Q3
0.1%
8.2%
 
26.5%
赤転
19/3当初予
231,000
8,000
3.5%
9,100
5,400
19/3今回予
207,000
1,900
3.5%
2,900
-4,300
19予/18比
0.1%
-39.6%
 
-22.0%
赤転
18/3
206,785
3,144
1.5%
3,716
1,038
17/3
205,717
8,419
4.1%
7,407
5,767
16/3
200,945
9,124
4.5%
10,189
6,845

 

 
[ 2019年2月14日 ]

 

 

 

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