運航停止各国に広がる 欧州も「737MAX8」停止 米国は問題なしと 飛行中350機
運航停止、中国、エチオピア、インドネシア、シンガポール、マレーシア、オマーン、欧州(空域での飛行禁止)、イギリス(上空乗入も禁止)、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、オーストラリア(発着禁止=乗り入れ不可)。
韓国イースターも運航停止の方向で検討中
アメリカ当局は「問題なし」として飛行を継続させている。
ボ-イング社と米当局、アメリカのプライドが許さないのか、癒着ロビー軟膏や鼻薬が効いているのか。
墜落した2機は737MAX8型機、
機体制御に関するプログラムが737MAXファミリー機全型で一緒かどうかは不知。
737MAX全体では350機が引き渡され、受注は5111機となっている。
(どっかがB社に対してキャンセルしようとしたが、膨大なキャンセル料を取られるとして再検討している話が伝わってきている)
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Boeing 737 MAX
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受注
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引渡し
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2011年
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150
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2012年
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908
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2013年
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668
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2014年
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861
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2015年
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409
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2016年
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530
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2017年
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759
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74
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2018年
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694
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226
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2019年
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106
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20
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ほか
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26
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30
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5,111
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350
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・MAX機には7、8、9、10、200型がある
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・MAXファミリーは座席数で形式数が異なる
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・墜落2機は737 MAX8型機
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・低燃費、200人前後の小型機で人気に。
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2019年2月末時点。
MAXファミリーは、座席数で最終型が異なる。737MAX7型機で126~149席、737MAX8型機で162~189席、737MAX9型機で180~215席などとなっている。プログラムが同一かどうか不知。
欧州航空安全機関(EASA)は12日、エチオピア航空が運航する米ボーイングの最新鋭旅客機「737MAX8」の墜落事故を受け、欧州連合(EU)域内における737MAX8型機および同9型機の運航を一時停止すると発表した。
EASAは、声明で「入手可能なあらゆる情報に基づき、影響を受ける2モデルの耐空性を確保するため、さらなる措置が必要と判断した」としている。
一方、米連邦航空局(FAA)は737MAXの運航を停止しない方針を示した。
FAAのエルウェル長官代行は「調査では、システムの性能に問題はなく、航空機の運航を停止する根拠はない」と説明している。
海外の航空当局からこれまでに提供されたデータには対策を取る必要性を示すものはないとした。
その上で、継続中の調査で安全上の問題が確認された場合は「直ちに適切な措置」を講じると述べた。
(安全上の問題が次にまた墜落として確認された場合、どうすんだろ。)
米国の航空・宇宙関連問題に関する上院小委員会を主導するテッド・クルーズ共和党議員(重鎮)は、ボーイングの墜落事故を巡り公聴会の開催を計画していることを明らかにした。
10日の墜落事故以降、同型機に運航を停止する動きが相次いでおり、この日は英、ドイツ、フランス、アイルランド、オーストリア、ノルウェー、オーストラリア、シンガポール、マレーシア、オマーンなどが運航停止を発表。
これまでにエチオピア航空は保有する737MAX8全機の運航を停止。インドネシア、中国の当局も737MAXの運航を停止しており、同型機の運航は安全との見解を示す米国に対し、他国の措置に追随するよう圧力が強まっている。
米国内でも、共和党の重鎮ロムニー上院議員と2020年米大統領選への出馬を表明している民主党のウォーレン議員がこの日、同型機の運航を一時停止するよう、FAAに要請した。
墜落事故を受け、ボーイングは向こう数週間でソフトウエアを更新すると表明。声明で737MAX型機の安全性には「完全な自信」があるとの見解を示した。
世界各国で運航停止が相次いでいることについて「規制当局や顧客は最適と考える決定を行った」とし、「(米FAAは)現時点では一段の措置は命じておらず、現在入手している情報に基づくと、航空各社に対し新たなガイダンスを出す根拠はない」とした。
10日のエチオピア航空の墜落事故では、乗客乗員157人全員が死亡。原因究明に向けた調査が進められている。
昨年10月にもインドネシア・ライオン航空運営の同型機が墜落事故を起こしている。
原因はまだ分かっておらず、この2件の事故の関連性も明らかにされていない。
実際、米航空当局とボーイング社はプログラムの書き換えだけで問題は解決するとして、現状修正マニュアルどおり運航すれば問題はないと安全を強調している。そのプログラムを米当局はこれまでの指示より早い4月までに完了させるように指示した。
米当局は、飛行機の空中姿勢の制御に必要な「AOAセンサー」から入力される情報に誤りがあった可能性があると指摘し、運航中の同型機に緊急改善通報を出している。しかし、事故原因は確定していない。
現状、引き渡し済みの350機全機のプログラムを修正し改修を行わせることを指示しただけだ。それも4月末までにという条件項目が付けられている。
プログラムだけの問題ならば、膨大な運航システムのプログラム全体を書き換える必要があるとしても、ライオン機の墜落は昨年10月、130日以上経過している。
問題がプログラムだったとしても、現状、エチオピア機と同様、機長任せの状態で最大350機あまりが運航していることになる。
エチオピア機では管制とのやり取りで、問題が生じ機長が引き返そうとしたことが判明している。エ機は、原形らしきものは散見できないほど広く破片が散らばっているものの、空中爆発なのか、墜落後の爆発なのかさえ分かっていない。
<各国の運航停止状況>
英民間航空局は、737MAXの同国への発着および領空通過を禁止すると発表した。
シンガポール民間航空庁も声明で、737MAX型機すべての運航を一時的に停止すると発表。シンガポール航空傘下のシルクエア―、中国南方航空、ガルーダ・インドネシア航空、山東航空、タイ・ライオン・エアが対象となる。
オーストラリアの民間航空安全当局のシェーン・カーモディー最高経営責任者(CEO)は声明で「737MAXの運航継続に関する安全性リスクの確認でさらなる情報を待つ間、一時的に運航を停止する」と説明した。
オーストラリアの航空会社は同型機を運航しておらず、同国を発着するシンガポール航空傘下のシルクエア―とフィジー航空のみが運航停止の影響を受ける。
中南米では、ブラジルのゴル航空、アルゼンチンのアルゼンチン航空[AERA.UL]、メキシコのアエロメヒコ航空が同型機の運航を停止。
アジアでは、韓国のイースター航空が13日から同型機2機の運航を停止する方針を示している。
インドは同型機の点検強化を指示しつつも、「目立った懸念」は確認されていないとしている。
一方、北米・中東間の路線では同型機の運航が続いている。米サウスウエスト航空はすべてのボーイング機の安全を確信しているとの認識を示している。
以上、ロイター参考
日本の航空機会社にはまだ納品されていないが、韓国のイースター航空などがすでに乗り入れしている。
↓737MAX8機
[ 2019年3月13日 ]